炎上しやすい投稿テーマとは?企業SNS運用で気を付けたい投稿作成

SNS運用をご担当されている方の中には「バズる投稿を作りたい!」と思いながら投稿作成にあたっている方も多いかと思います。しかし「バズる」と表裏一体なのが「炎上」です。バズると炎上はともに、SNSやネット上で話題になって拡散されていく様子を指しますが、実際の状態は大きく異なります。バズることを狙った投稿が、取り扱うトピックによっては炎上になってしまう可能性も孕んでいます。

そこで本記事では、SNS上で炎上しやすい投稿テーマをわかりやすくご紹介します。「炎上は怖いけどバズらせてアカウントを大きくしたい!」と考えている方はぜひ最後までご覧ください!

そもそも“なぜ”炎上する?

そもそもなぜ炎上が起こってしまうのでしょうか?炎上の原因と心理をご紹介します。

1. 正義感や不安感からなる一部ユーザーの批判コメント

炎上すると大多数の意見のように見えてしまいますが、炎上の書き込みに直接参加するユーザーは、ユーザーのうちごくわずかな一部に過ぎないという研究結果があります。人への攻撃衝動は、普段の不安感や欲求不満が原因となって高まることが心理的に証明されています。人を攻撃することにより優位に立ちたいという心理から、批判や誹謗中傷などが起こっているという行動パターンが考えられます。

2. 偏った意見の拡散

SNSで炎上が広がる背後には、「エコーチェンバー」や「フィルターバブル」と呼ばれる現象が影響しています。これらは、同じ意見や価値観を持つ人々が集まり、自分たちの考えを増幅させることで、偏った情報が拡散しやすくなる現象です。これらの現象によって、SNS上で一部の偏った意見が急速に拡大し、事実がねじ曲げられるケースも多く見られます。このような状況が、企業に対する誤解や批判の火種となり、炎上が起こる要因の一つとなっています。

3. 匿名性が高く、コメントが過激になりやすい

SNSで炎上が起きやすい理由として、匿名性が高いことも要因の1つとして挙げられます。ほとんどのSNSが匿名を使って利用可能なため、「バレないだろう」「本名じゃないから大丈夫だろう」といった理由から、過激な批判や誹謗中傷のコメントが投稿されやすくなります。

炎上する投稿の特徴

では、炎上する投稿にはどのような特徴があるのでしょうか?大きく3つの特徴をご紹介します。

一部の人を傷つける内容

少数派の一部ユーザーを傷つけるような差別的な内容は炎上しやすい傾向にあります。偏見や無知から差別的な発言をしてしまうケースもあるので投稿には注意が必要です。

社会的なモラルを欠いた内容

社会的なモラルを欠いた内容は炎上しやすい傾向にあります。嘘や不正確な情報の発信、批判や誹謗中傷などの発言は、ユーザーから見て不快感を感じやすく、企業イメージの低下にも繋がります。

批判されやすいテーマに関わる内容

投稿内容によっては、センシティブで炎上しやすいテーマもあるので、投稿には注意が必要です。炎上しやすいテーマについては後ほど詳しくご紹介させていただきます。

炎上しやすい業界はある?

炎上しやすい業界というものもあります。下記にあたる業界のSNS運用では、特に投稿トピックに気を付ける必要があるので注意しましょう。

  • ・メディア
  • ・娯楽/レジャー
  • ・芸能
  • ・政治/公務
  • ・サービス業
  • ・食品/飲食サービス

炎上しやすい投稿テーマ8選

SNSエキスパート協会が、炎上しやすいテーマについて「炎上さしすせそ」と名付けて提唱しています。この炎上さしすせそを基に、炎上しやすい投稿テーマを8つご紹介します。

災害(地震、台風、テロ、戦争、感染症など)

地震や台風、テロ、戦争、感染症など、災害に関わる内容はとても炎上しやすいテーマです。意見を表明することで敵を作りやすいトピックでもあるため、言及はなるべく避けることが望ましいです。これらの災害が起こった日の、配慮のない投稿や災害に関する言及には批判が集まりやすいため気を付けましょう。

差別(人種、障碍者、年齢、地域、職業など)

人種や年齢、職業などに関する差別的な発言も炎上しやすい傾向にあります。投稿作成者の立場によって、偏見で差別的な発言をしてしまう可能性もあるため、複数人で投稿に問題がないか確認するのがオススメです。

思想・宗教

思想や宗教に関わる内容も炎上しやすい内容です。こちらも差別と同様、自分と異なる思想や宗教に対して差別的な発言をしてしまうことがあるので、特定の思想を持った人々を傷つけるような内容ではないか、投稿前に確認を行うことが大切です。

スポーツ・アイドル

スポーツやアイドルには熱狂的なファンが多く、投稿内容によっては過激に炎上しやすいテーマです。上手く内容を使えば「バズらせる」ことも可能ですが、内容によっては熱狂的なファンの反感を買ってしまうこともあるため注意が必要です。

スキャンダル(不祥事、不倫、公序良俗に反する行為)

社会的モラルに反するスキャンダルも炎上しやすいテーマです。こちらはSNSが発端となるケースは少ないですが、SNSでのモラルに反するような不適切な投稿や著作権違反、個人情報の流出などがこれにあたります。リテラシーが高くない社員も少なからずいるため、社員への情報リテラシー研修も重要です。

政治(政治的意見も含む)

政治的な内容もとても炎上しやすいテーマです。政治問題への言及や個人的な意見の発信などはブランドイメージへの影響も与えるため、不用意な発言・投稿はなるべく控えるのがベターです。

セクシャル(LGBTQ、みだらな内容、ジェンダー問題)

セクシャルに関する内容はとてもセンシティブで、近年特に炎上しやすくなっているテーマでもあります。LGBTQに関する内容やジェンダーに関する内容はここ数年で価値観がとても多様化しており、固定観念的な内容が炎上に繋がりやすいです。企業のSNSでも特に炎上が起きやすいテーマとなっているので、いろんな性別の人で投稿をチェックしあうのがオススメです。

誤操作・誤投稿

誤操作による炎上もしばしば起きやすいので注意が必要です。リリース前の情報を間違えて投稿してしまった、不適切な投稿を運用担当の独断で投稿してしまったなどがケースとしてあります。これらはアカウント管理によってある程度防ぐこともできるため、SNSの運用体制を見直すことも一つです。

炎上するとどうなる?

炎上の明確な基準や数値はありませんが、批判や非難のコメントが殺到して拡散され、メディアに取り上げられる状態を指しています。SNS内でプチ炎上するレベルであればそこまで企業への影響は大きくなく「むしろ認知が広がった」とも捉えることができますが、ネットニュースに取り上げられるレベルまで拡散をしてしまうと、企業へのネガティブな影響が拡大してしまいます。ではここで、炎上が企業にどんな影響を与えるのかご紹介します。

炎上後の企業への影響

1. ブランドイメージの低下

炎上により企業やブランドへのネガティブなイメージが付き、ブランドイメージが低下してしまうことも考えられます。特に上記でご紹介したテーマの内容はアンチを生み出しやすい為、バッシングや批判などが殺到し、ファン離れが進んでしまうことも考えられます。

2. 売上減少による業績悪化

ブランドイメージの低下により、商品やサービスの買い控えが起きてしまうこともあります。SNS上で「〇〇の商品はもう買わない」などのコメントや投稿がなされることもあり、売上減少が加速するようなケースもあります。

3. 信頼喪失による取引先や株主、採用活動への影響

炎上内容によっては企業の信頼を失ってしまう可能性もあります。信頼を失うことによって売上の減少だけではなく、株価の下落や取引先からの信頼喪失、人材の流出、採用活動への影響など、企業への悪影響は多岐にわたります。

投稿作成のマニュアルに組み込んでみよう

本記事では、SNSで炎上しやすい投稿テーマについて詳しく解説してきました。今回ご紹介したテーマの投稿は細心の注意を払い、

  • ・複数人でチェックをする
  • ・運用マニュアルに組み込む
  • ・SNS運用担当者向けに研修を行う

など炎上が起きないように対策をしておきましょう。

弊社がご提供しているホワイトペーパー「SNS投稿注意日カレンダー」では、炎上しやすいトピックの「災害」に関して、投稿に気を付けるべき日やフレーズなどをご紹介しています。こちらもあわせて、今後のSNS運用にお役立てください。